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2013-12-11

ごちりとうさん (36)

録画が溜まってしまいましたが、復帰しました。

ちりとてちんは「師匠の苦悩」とくに、女弟子をとった草若の戸惑いが重要です。喜代美を弟子に取る時に父親に向かって「これから大変だっせ、わたしも、あんたも」という言葉がありましたが、それはこういうことだったのです。

女の子はどこまでいっても母親と仲良しこよしなんですね。それは女の目線でみればそうではない、という意見もあるのでしょうけれど、仲良しこよしの意味合いというのは一定の尺度で測れるとは限らないのです。

ごちそうさんの西門家の姿は、なんだか複雑で、仲良しこよしとは一概には言えないかもしれません。けれど「幸せの形は家族それぞれ」という至極まっとうでシンプルな解答をドラマにしています。正蔵さんの「帰らんのがせめてもの筋や」という生き方はやせ我慢なのかもしれませんが、家族のためであれば何でもできるという考え方のバリエーションの一つです。

その結果としての正蔵さんは、中身の無い、実のない、女にだらしない人物であればあるほど、西門家のまとまりは強くなります。しかしその弱さを認めているのも西門家ですし、西門家でなければ正蔵さんとつながってはいられません。だから今の西門家というのはすごく安定しているように感じられました。

私が繰り返しに「風のハルカ」の再放送を主張するのは、現代において「家族とはどういう姿をとるのか」ということには正しい解答はなく、常に変化するものだということを見直す時期に来ているということであって、黒川芽以ちゃんと宮嶋麻衣ちゃんと高畑充希ちゃんと、家族になって義妹にするなら誰がいいか、とかいう妄想を繰り広げたいわけでは決してありません。